おはようございます。
トリップ大学のユウ(@tripppp_univ)です。私は現役クリエイター兼ネットショップ店長で、デザイナー・クリエイターを対象に、ブログで物販ビジネスについて解説しています。
商品名には、その商品の機能や特徴などを表す役割がありますが、さらには、その安全性や信頼性を示すような役割もあります。
ここでは、輸入ビジネスにおける商品名を考える際に注意すべき点について、知的財産権のリスクの観点から解説します。
目次
商品名が果たす役割について(商標権が必要な理由)
メーカーが開発と研究を積み上げて世に出した商品が消費者に受け入れられていくと、宣伝や口コミ効果も相まって、その商品は消費者から信頼を得ていくようになります。
一度買って満足した消費者がその商品をリピートするようになり、知り合いにもその良さをすすめていくことで徐々に信頼が増していきます。
これが長い期間続いていくと、その商品名を見た消費者は、安心してその商品を買うようになります。
つまり、商品名にはその商品が持っている機能や特徴などを表す役割の他に、信頼性や安心して使える品質であることを示す役割も果たします。
商標権が保護する対象
商標権は、消費者がその商品名に寄せる信頼を保護する他、その商品を作ったメーカー(ブランド)が築き上げてきた信頼、維持してきた品質、消費者から寄せられている評判も守る役割を果たします。
商品名が商標登録されていれば、その商品に酷似した商品や同じ名前の商品を無断で販売することはできません。
万が一、Amazonで販売している商品が、メーカー(ブランド)から、知的財産権侵害メールが届いた場合の対処法と対策は、下記記事を参考にしてみてください。
商標登録がなされている有名な商品例
悪意で他社の製品名を使って別の製品を販売したり、非常によく似た商品を販売するのは言語道断ですが、実は、気づかないうちに他社の商標登録がなされている商品名を使ってしまうおそれもあります。
特に、あまりに有名な商品のため、その商品名がその商品類の代名詞のようになってしまっているものについては、注意が必要です。
たとえば、エコバッグ、サランラップなどがあります。
これは、商品登録がされている商品名であるため、同じ種類の商品を販売する場合には、その名称をそのまま使うわけにはいきません。
他にも、ゲームのオセロ、ヤマトホールディングが提供しているサービスの宅急便も実は商標登録されています。
つまり、荷物を運んでもらうサービスについてはヤマトホールディング以外の会社が提供しているものについては、宅配便と表現する必要があります。
意外な商品が固有の企業の登録商標の場合があるので、注意深く、確認しておきましょう。
事業者が注意すべき知的財産権のチェックポイント
中国や東南アジアなど国外に発注した商品を日本で販売する場合には、必ず、法に抵触していないかをチェックする必要があります。
登録商標を調べ方
商品開発をしている時に並行して商品化の際のネーミングを考える場合には、あらかじめ名称が類似していたり、同じものがないかを、調べておきましょう。
商標登録されていないかを調べるには、特許庁HPの「特許情報プラットフォーム(J-plat pat)」で、調べることができます。
具体的な商標検索手順
特許情報プラットフォーム(J-plat pat)トップページのグローバルメニューから「商標」→「商標検索」を選択します。
画面遷移後、商標(マーク)欄→キーワード枠に、調べたい名称(商品名、ブランド名)を入力し、
商標登録済みか、そうでないかを確認していきます。
商品名やブランド名を入力後、画面下部の「検索」をクリックします。
該当する商標が一覧として全て表示されます。
部分一致でも表示されます。
※画像は、”ユニクロ”を参考例に検索しています。
商標を無断使用し、商標権を侵害しないように十分に注意しましょう。
商標権のチェックポイント
商標権では、商品の名称、ロゴや立体的形状について、その需要者が、その商品の品質、信用を加味した上で選択できるよう、権利として保護されています。
例えば、ステンレス製の魔法瓶、樹脂製キッチン製品の金型などは、注意が必要です。
金型に独創性などが認められれば、 立体商標や意匠登録されている場合があります。
工場の既成金型であっても、抵触する場合があります
まとめ
日本の法律では引っかかるものが、その国のルールでは法律違反とならない場合もあります。
法に抵触していないかを、慎重にチェックする必要があります。
現地の人が大丈夫だと言っていたとしても、安易に、信じないように注意して下さい。他社の権利を侵害するのは避けるようにしなければなりません。
だからといって、商品開発に消極的になる必要はありません。
知的財産権を侵害・抵触していないか、入念に確認し、魅力あふれるヒット商品を生み出していきましょう。
Photo: vuralyavas / Pixabay